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 中教審「学校における働き方改革」特別部会は12月6日、「第20回学校における働き方改革特別部会」において、中教審「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(答申素案)」(以下「素案」)及び文科省「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン(案)」を公表した。

 「素案」は、昨年12月の「中間まとめ」で示した「学校及び教師が担う業務の明確化」と様々な専門スタッフの配置や勤務時間を客観的に把握し集計するシステムの構築などに加え、①月45時間を上限とする「勤務時間の上限に関するガイドライン」の作成、②一年単位の変形労働時間制の導入、③主幹教諭の配置を促進しミドルリーダーとしてリーダーシップを発揮できるような学校運営体制の見直し、④ストレスチェックの全校実施など労働安全衛生管理体制の整備、⑤人事評価においてより短い在校時間で成果をあげた者に高い評価を付与するなど教職員の働き方の意識改革、などを骨子とするものである。
 「素案」は、一人あたりの持ち授業時間数が多いことで本来業務自体が過多となり超勤が常態化している実態に対して、何ら具体的な業務削減を示さず、業務の平準化や本来業務以外の精選、サポートスタッフの配置、「学校の組織運営体制」の見直しとマネジメントの強化などをすすめるとするもので、根本的要因を解決するものとなっていない。また、抜本的な勤務・教育条件の改善に向けた教職員定数増も行わず、超勤を助長する元凶となっている「給特法・条例」の時間外勤務手当・休日手当・割増賃金の不支給も一切見直さず、文科省が第一に行うべき必要な法改正と予算措置など、問題の核心には手をつけずに放置するもので、断じて容認できない。強く抗議する。

 「1月の時間外勤務の上限を45時間」とする「勤務時間の上限に関するガイドライン」の導入は、何ら法的拘束力がなく違法を厳格に排除するものとなっていない。これでは1日の勤務時間を7時間45分と規定した「勤務時間条例」や「時間外勤務は原則命じない」と規定した「給特条例」の規定を形骸化して月45時間までの超勤を許容するためのガイドラインになりかねず、許されない。
 「素案」で示された「1年単位の変形労働時間制」を導入は、教員には「給特法」が適用され時間外勤務手当・割増賃金、36協定による超勤抑制が機能しない中で、さらに1日8時間・週40時間以内の労働時間規定までも除外し、労基法における労働者の権利を守る根幹となる規制のほとんどを教職員から剥奪し、「健康で文化的な生活」を脅かすものである。「過労死ライン」相当の超勤が常態化している中で、何ら業務量を削減せずに「一年単位の変形労働時間制」を導入することは、「超勤」を「正規の勤務時間」へと評価を変えるだけで、超勤実態を固定化・恒常化させ、むしろ現行の「給特法」以上に超勤が認黙され、超勤手当不支給の違法を容認するシステムとなりかねない。
 総じて「素案」は、超勤の根本要因と現行の「給特法・条例」の下での法と現場実態との乖離から目を逸らし、「教員の職務と勤務態様の特殊性」「教員の専門性」を口実に、「給特法」を維持し超勤手当不支給による長時間労働政策の継続とその合理化に向かうとともに、超勤問題に乗じて学校の管理統制を一層強化しようとするものである。

 文科省は、市町村教委・学校には「働き方改革」の着実の実施を求める一方で、改訂「学習指導要領」の円滑な実施を標榜し、授業時数の更なる増加や競争と管理の教育など超勤解消に逆行した施策をおしすすめようとしており、自らの責任は棚上げし、教育行政としての責務を放棄していると言わざるを得ない。

 北教組は、引き続き文科省・道教委に対して授業時数増やゆとりのない教育課程、過密な日課など、子どもたちからゆとりを奪い学校現場に超勤・多忙化を強いる学習指導要領体制、「点数学力向上策」の押しつけなどの教育政策の転換を求めるとともに、「持ち授業時間数削減」に向けた教職員定数改善や現場実態と大きく乖離している「給特法・条例」の抜本的な見直しなどを求め全力でとりくんでいく。
  2018年12月6日

                                      北海道教職員組合

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