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 11月5日、「教職員の働き方改革と教育予算拡充を求める日教組中央行動」が国会で行われ、北教組からは自主参加を含む6人が参加し、教職員定数改善について北海道選出国会議員への要請を行いました。
 また同日、「子どもたちの豊かな育ちと学びを支援する教育関係団体連絡会」の主催による「子供たち一人ひとりに対するきめ細かな教育の実現と学校における働き方改革のための指導・運営体制の構築等を求める全国集会」が開催され、北教組から自主動員を含めて40人が参加しました。

 主催者代表あいさつの中で、東川勝哉日本PTA全国協議会長は、きめ細かな教育の実現のためにも教職員定数をはじめとした教育予算の抜本的改革が必要と力強く訴えました。浮島文科副大臣からは、危険なブロック塀の撤去やエアコン設置の予算要求を行い、教職員の8割がストレスを抱えている調査結果を重く受け止め改善に努めるとの話がありました。各政党の代表として出席した国会議員からは、教職員定数改善など教育環境の充実に向けた諸課題について、各々の見解を交えての挨拶がありました。

 集会の締めくくりには、子どもたち一人ひとりに向き合ったきめ細やかな教育の実現のため、計画的な教職員定数の改善をすすめること、教育の機会均等とその水準の維持向上をはかるため、義務教育費国庫負担制度を堅持すること、についてアピール採択をしました。

北海道教育問題懇談会 国会議員各位 様

2018年11月5日


北海道教職員組合
中央執行委員長

 2017年4月の文科省「教員勤務実態調査(平成28年度)の集計(速報値)」において、過労死ラインに相当する月80時間超の残業を余儀なくされている教員が、小学校33.5%、中学校57.6%に達していることが明らかになりました。これを受け文科省は、中央教育審議会に教員の時間外勤務の改善策の検討を諮問し、中教審は「学校における働き方改革特別部会」を設置し、昨年12月に「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)」公表しました。しかし、その内容は、教員の業務を専門スタッフや外部人材等に転嫁するとともに教員の意識改革や学校運営体制の見直しをすすめるとするもので、抜本的な方策となっていません。

 教員の勤務時間法制である「給特法・条例」は、「原則として時間外勤務を命じない」「命じる場合は、超勤4項目の業務に従事する場合であって臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときに限る」と規定していますが、学校現場では「本来業務」自体が過重で、正規の勤務時間内に授業準備などを消化できずに、命令によらない限定4項目以外の超勤が不可避となり、常態化しています。昨今教員が異常な超勤実態を強いられることとなった要因は、労基法を骨抜きにする「給特法」の下、必要な教員定数改善は行わずに、本来地域や保護者が担うべき様々な役割まで学校に求めるとともに、年間総授業時数や新たな教育施策を次々と上乗せし、教員に負担を積み重ね続けてきたことにあります。とりわけ、根本的な要因は、教員一人あたりの持ち授業時数過多にあることから、「教職員定数増」と「年間標準授業時数の削減」を行う必要があります。その上で、勤務時間内に終えることができない業務が増えないよう、時間外勤務手当や割増賃金の支給など、文科省・道教委など教育政策立案者に対しても時間外勤務抑制を意識させる仕組みのとして「給特法」の廃止・見直しが不可欠です。

 しかし、中教審「特別部会」は、「新学習指導要領の着実な実施」を掲げ、更なる授業時数の増加に対応することを目的としており、授業時数過多の問題ははじめから埒外としています。また、「中間まとめ」公表以降、「時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方」を論点として検討すすめていますが、その内容は、法的拘束力のない「勤務時間の上限規制ガイドライン」策定に止まっており、「給特法」の見直しについては、「1年単位の変形労働時間制」の導入を行おうとしています。

 労基法の原則である時間外勤務手当・割増賃金の支給を適用除外している中で、「時間外勤務の上限規制ガイドライン」や「1年間の変形労働時間制」を導入しても、超勤の抑制効果が働かないことは明らかです。超過勤務の根本要因が「学習指導要領」に基づく年間総授業時数過多とそれに見合う教職員数の不足にあることから、超勤の抑制意識欠如の問題は、服務監督権者である市町村教委ではなく、まず文科省がその責任を問われるべきです。そのため、「給特法」を改め時間外勤務手当化することで、文科省・県教委に予算確保の必要を生じさせ、教員の正規の勤務時間を十分に意識した教育施策立案への責任を持たせる必要があります。

 「1年間の変形労働時間制」導入は、超勤を正規の勤務時間へと評価を変えるだけで、超勤を削減するものではありません。また、導入にあたっては、突発的なものを除き、恒常的な超勤がないことを前提とすべきものです。正規の勤務時間内に本来業務すら終えることができずに超勤が不可避となり、これが常態化している現状にあって、「1年間の変形労働時間制」を導入することは、むしろ現行の「給特法」以上に、超勤を一層黙認・助長し超勤手当不支給の違法を「合法化」するシステムとなりかねません。国立大学付属学校全56の法人のうち、50法人が「1年単位の変形労働時間制」を導入しているとしても、国立大学付属学校は、「給特法」の適用はなく労基法37条が適用されていることを見過ごしてはなりません。労基法の原則を適用除外し時間外勤務手当等を不支給にしていることに加え、さらに労基法の例外を適用し「1日8時間、週40時間労働」の原則までをも除去することは、教員から「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を剥奪するに等しいと言えます。

 何より中教審「特別部会」において、学校現場の教職員の声を置き去りにして、現実の勤務実態から乖離した議論が行われていることに加え、文科省の恣意的な資料提出など議論が意図的に方向付けられていることに重大な懸念を抱きます。

 こうしたことから、教育職員の長時間労働解消に向け、実態と乖離している「給特法」の廃止・見直しなど抜本的な制度改善求め、下記の項目についての実現を強く要請します。

1.

教職員の超過勤務の解消に向け、「標準定数法」を改正し、教職員定数を増やすこと。少なくとも、超過勤務解消に特化した加配措置や小学校専科の増員を行うこと。

2.

「学習指導要領」を改正し、年間標準授業時数の削減を行うこと。また、弾力的な運用を可能とすること。

3.

教育職員の超過勤務の解消については、文科省に教職員の時間外勤務の増加とならない教育政策の立案と教育条件整備・教職員の勤務条件整備の責任を負わせるため、「給特法」の廃止または法3条2項及び5条を削除する見直しを行うこと。

4.

過労による教職員の公務災害に対する救済を行うために、少なくとも教育職員の「職務の特殊性」「勤務態様の特殊性」「専門性」などを口実に、限定4項目以外の業務が自発的なものと評価されることないよう法整備を行うこと。

5.

教職員に「1年間の変形労働時間制」を導入しないこと。
「給特法」の廃止または法3条2項及び5条を削除の上、やむを得ず行った時間外勤務に対して時間外勤務手当・休日勤務手当・割増賃金が支払えない場合には、不足分を1日単位または時間単位の回復とできる休暇制度を創設すること。

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