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 北教組第124回中央委員会に結集いただいた中央委員・役員の皆さんに感謝申し上げ、開催にあたって北教組本部を代表して、ご挨拶申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症による一斉休校措置、学校再開後の対応など学校現場の組合員の多くのご苦労に心より敬意を申し上げます。この件に関して、先日の教育長着任交渉において、教育長からの現場で奮闘する組合員へ「感染症対応への感謝」ということで「子どもたちのへの尽力」「教職員自身の健康への留意」への謝意が述べられたところです。
 本日、感染症の収束が見通せないことから、対策を講じたとは言え、ご不便をおかけする形で本中央委員会開催にご理解をいただきたいことに皆さんにお礼を申しあげなければなりません。

 感染症対策によって、各級段階の運動にも多くの制約が生じることとなっております。従来の活動ができないことにより、職場で教育実践の悩みを相談できない、当然の権利を要求して確保できない教職員が一人でもいるとすれば、その思いに寄り添うとともに、私たち組合がこの課題にどのように機能すべきかを改めて考え直なければならないと考えています。
 こうした中で、私たち北教組は、職場での活動を基本とした組織強化拡大・自主編成運動などを提起しています。収束後の運動の足掛かりとなる成果として、日々の教育実践と同様、試行錯誤をくり返しながら子どもたちと一緒に歩んでいくように、仲間と対話により信頼関係が深まり、これにもとづく分会活動によって、北教組運動の土台が強化されることが必要であります。
 第201回通常国会においては、感染症への対応をもりこんだ総額32兆円もの第2次補正予算が成立しました。第1次補正予算に加えると総額は、約58兆円となります。
 第2次補正予算においては、教職員を追加配置するとして310億円が計上されていますが、未だに「人を集められない」との理由で予算の完全な執行ができない状況となっており、「新しい生活様式」への対応などが付加されている教職員は一層疲弊しています。
 検温・健康観察のための始業前時間外勤務、子どもの下校後終業時刻を過ぎての校舎・教室の消毒業務・トイレ清掃、翌日の授業準備、家庭連絡、事務処理等。「ビルド&ビルド」にビルドされたことにより、さらに過酷な勤務実態になっている、との声は北海道のみならず全国各地の現状となっています。
 こうした状況にも拘らず、第2次補正予算の全体における文科省事業予算の割合は1%にも達していません。全国的な教員不足が指摘され、教育崩壊も危惧されていますが、「給特法7条が改正され、給特法の廃止・抜本的見直し」に向けて動き出している中で、教育委員会や管理職は教職員の使命感や献身性を求めてはなりませんし、そのような姿勢が現実にあることは大きな問題点です。私たちは、教職員の安全と健康の確保のため、処遇改善や大胆な定数改善等の教育条件整備の予算を拡充すること求め続けなければなりません。
 国難突破と気勢を上げ、危機を煽って改憲項目に「緊急事態条項」を持ち出し、平和を蔑ろにする。そして、教育予算を抑制する中で経済効率と市場原理によって子どもたちを追いつめている政治姿勢を断じて容認してはなりません。
 子どもたちが平和と平等な社会で暮らすことから遠ざけ、弱肉強食、かつ自己責任一辺倒の状況に追い込み、コロナ禍で一層深刻とさせた今の社会のあり方を変えていくことが、民主教育確立の根幹であることを私たち教育労働者は再認識し、「対話運動」や「自主編成運動」「組織強化拡大」「反戦・平和・護憲運動」など具体的な運動を組合員が手を取り合って積み重ねていかなければなりません。
 最後になりますが、本中央委員会の開催にあたって、参加中央委員の皆さんの積極的な質疑討論によって、当面する運動の方針が確立できることをお願いしてご挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。