職場の労働環境、勤務条件、賃金改善のとりくみ
教職員が安心してはたらける環境をつくるために、多忙化解消や超勤削減といった労働条件や賃金の改善などを求め、他の労働組合などと連携をし、北海道人事委員会や北海道、道教育委員会などと交渉しています。
ゆたかな教育を保障するとりくみ
すべての子どもに日本国憲法や「
子どもの権利条約」の理念にもとづくゆたかな教育を保障するために、保護者や地域住民、市民団体、他の労働組合などと連携をし、道・道教委や各市町村への要請行動や署名、意見書採択などにとりくんでいます。
「子どもの権利条約」(「子どもの権利に関する条約」。日本政府は「児童の権利に関する条約」と呼ぶ)は、18歳未満のすべての子どもの権利と、その権利を守るために国や大人たちがしなければならないことが定められている国際条約です。
1959年に採択された「児童の権利に関する宣言」の30周年に合わせ、89年11月に国連総会で採択され、90年9月に発効しました。世界193の国・地域が批准しており、日本は94年5月、世界で158番目に批准しました。
「子どもの権利条約」は、子どもを「人権の主体」として認識し、その権利を保障することを求めています。特に、「子どもの最善の利益」(第3条)を考慮しながら大人は子どもと生きていくことが条約の精神です。そのため、子どもの「意見表明権」(第12条)を大切にして、子どもの意見を聞く機会を保障することを求めています。この条約を批准した日本政府は、この条約のすべての権利について子どもたちに知らせ、保障する義務があります。
北教組は、「子どもの権利条約」にもとづき、子どもの権利を保障する教育実践をすすめています。
平和を守り真実を貫く民主教育を確立するとりくみ
憲法、「
47教育基本法」の理念にもとづき、子どもの人権を尊重した教育をどうすすめるかを研究し、実践を積み重ねています。子どもたちにとって、楽しく、わかる授業をつくるために、地域で、そして合同教育研究全道集会で自発的な研修を行っています。
1946年11月3日「日本国憲法」が公布(施行は1947年5月3日)され、その翌年の1947年3月31日に「教育基本法」が公布・施行されました。
1947年公布・施行の「教育基本法」前文は、「われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しょうとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。ここに、日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教育の基本を確立するため、この法律を制定する。」と宣言しています。
このように1947年公布・施行の「教育基本法」は、日本国憲法の精神に則り、戦後の教育の理念と原則を明示した「教育の根本法」「教育理念法」としての性格を有するもので、「教育を受ける権利(憲法26条)」と「学問の自由(憲法23条)」の理念を明示するとともに、教育行政の任務は教育条件整備であるとし、教育行政の任務の本質と限界を定めています。また、教育の目的は、「人格の完成」であり、「真理と平和を希求する人間」の育成をめざし、そのために「普遍的にしてしかも個性豊かな文化の創造をめざす教育」を行うとしています。
しかし、2006年12月第1次安倍政権により、1947年公布・施行の「教育基本法」は改悪されてしまいました。
この改悪により、「憲法の精神に則り」「人格の完成」「個人の価値を尊重」「教育は不当な支配に服することなく」など「47教育基本法」に規定されている普遍的な理念や原則は希薄化、あるいは本来の意味を歪められるとともに、「教育を受ける権利」や「学問の自由」に関する規定は消えてしまいました(ただし、「学問の自由は尊重しつつ」の文言あり)。また、「道徳心」「公共の精神」「伝統と文化の尊重」「我が国と郷土を愛する」などの徳目を含む「目標」事項を国民に必要な資質とし、「個人を尊重した教育」から「国家のための教育」へと軸足を移しました。教育の目的は、「人格の完成」としているものの、「真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間」の育成をめざし、そのために「伝統を継承し、新しい文化の創造をめざす教育」を行うとしています。
こうしたことから北教組は、現行教育基本法と区別して、1947年公布・施行の「教育基本法」を「47教育基本法」と呼び、「憲法」や「47教育基本法」の理念を実現するため、「自主編成運動」をすすめるとともに、「教育基本法を元にもどす」運動をすすめています。
教育条件を整備するとりくみ
義務教育費の国庫負担を1/3から1/2に戻すこと、子どもの貧困解消など教育予算の確保と拡充を行うこと、「30人以下学級」の実現をめざす教職員定数改善、などを求めるとりくみをしています。
義務教育費国庫負担制度は、憲法26条の「義務教育の無償」の原則に基づき、教育の機会均等とその水準の維持向上を図ることを目的に、国が義務教育に必要な経費を負担することを定めた制度です。
具体的には、現在、小中学校における、①教職員の給与費の1/3(残りの2/3は各県・政令指定都市)、②施設費の1/2(残りの1/2は各県・政令指定都市)、③子どもたちの教科書代、を国が負担しています。この制度の意義は、①国が責任を持って憲法にもとづく教育の機会均等の確保と義務教育の無償を保障すべきであること、②義務教育の成否は、教職員の確保と適正な定数配置に大きく左右されるものであるため、財源を安定的に確保する必要があること、にあります。
しかし、2005年に小泉内閣が行った「三位一体の改革」のもとで、これまで、教職員の賃金の国庫負担率が1/2であったものが1/3に引き下げられました。この先、さらに国庫負担率が引き下げられた場合、地方自治体は財源が確保できずに教員数の減少となり、子どもたちの環境が著しく悪化することになります。また、一般財源化となった場合も、多くの都道府県で財源不足に陥り、結果として教育費の地域格差が生じることになります。なぜなら、一般財源化された予算は自由に使えるため、教育以外の目的に使われてしまうことが、容易に想像できるからです。
義務教育費国庫負担制度堅持、当面、負担率1/2復元のとりくみ
義務教育国庫負担制度は、教育の機会均等を保障する重要な制度です。こうしたことから、制度の堅持・改善、学校事務職員・学校栄養職員への適用除外阻止、1/3に削減された負担率の当面1/2復元などに向け、自治体・地域・保護者とも一体となり、国に対し声をあげていくことが必要です。
「貧困と格差」の拡大を許さないとりくみ
連合や中央労福協、市民団体などと連携をし、教育ローンと化した「奨学金」問題にとりくんでいます。また、教育費の保護者負担を軽減するように道・道教委に対して交渉・要請を行っています。
主任手当の社会的還元事業
文科省(当時文部省)と北海道教育委員会(道教委)は、学校現場の管理統制を強化するために、主任制度を導入しました。しかし、北教組は、「対等・平等」「協力・協働」の学校現場になじまないことから、1981年からこの制度に反対する運動をとりくんできました。そのとりくみの一つが「主任手当返還闘争」です。
北教組は毎年組合員などに支給された「 主任手当」を道教委に返還しようとしていますが、道教委はこれを受け取りません。
そこで、主任手当を「主任手当の社会的還元事業」として活用し、「子どもの貧困」問題にとりくむ団体や、大規模な自然災害の被災地への寄付を行っています。こうした活動を通じて、主任手当を社会に役立てるとりくみを続けています。
「主任手当」とは、「教育に関する業務について連絡調整及び指導助言に当たる主任等に支給」される日額200円の手当のことです。
教育の現場では、教職員の年齢や役職等によらず、対等・平等な関係で子どもを中心に据えた自由闊達な議論を行い、民主的なプロセスの中で教育活動を作り上げることが大切であることは言うまでもありません。言い換えれば、子どもの教育については、上下関係を排し、対等・平等な関係の中で議論することが重要なのです。
しかし、「主任制度」が定着すると、校長-教頭-主任など上意下達の管理体制が強化されることで「主任」が中間管理職として機能すると、子どもに目を向けず、上からの指示通りにしか動かない教職員ばかりになります。そのような学校では、いきいきとした子どもたちの活動は生まれません。「主任制度」は、学校の中に意図的に上下関係をつくり、国の教育政策を有無を言わさず学校現場に徹底させ、教職員の管理統制強化をはかるもので、民主的な教育活動とは相反するものと言えます。
北教組は、「主任制度」に反対し、実体化を許さないたたかいとともに、毎年組合員の意思に反して支給されている「主任手当」を道教委に返還しています(道教委は受け取りを拒否しています)。私たちが「主任手当返還闘争」をしているのは、このような理由からです。私たちは、これからも民主的な職場づくりをすすめるためにとりくんでいます。
人権を守るとりくみ
子どもたちはもちろん、教職員も含めあらゆる人々の人権が尊重される社会をつくるためにとりくんでいます。
平和と憲法を守るとりくみ
連合北海道や北海道平和運動フォーラム、市民団体などと連携をし、憲法を守り、平和な世界をつくるために学習会や集会街頭行動などに参加しています。
被災地支援のとりくみ
北教組では、これまで「東日本大震災」「熊本地震」「能登半島地震」など大規模災害の被災地へのカンパ活動、組合員のボランティア派遣を通じて復興支援活動にとりくみ、、少しでも被災地のみなさんの力になれるよう努めてきました。
主な支援活動
- カンパ活動:被災地の子ども・教職員の救済と学校教育の早期復興のためにカンパを行いました。
- ボランティア派遣:組合員が現地に赴き、倒壊家屋の撤去、住宅の片付け、住民の方へのヒアリングを行いました。
私たちは、今後も「支え合い・助け合い」の輪を広げ、必要な支援活動を続けていきます。
被災された皆さまの一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。