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「給特法」による超勤を排除し、実質的な時間回復を
「要領」「特例」を活用しよう!

「要領」「特例」を活用しよう!

 教職員は、「給特法」により、労働基準法37条(時間外割増賃金)の適用が除外されています。その結果、学校現場は無制限・無定量の時間外勤務を強いられたり、時間外では到底終わらないような分量の業務が押し付けられてきました。

給特法

 「給特法」は、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の略で、教育職員については労働基準法37条(時間外割増賃金)を適用除外し、時間外手当を一切支払わず、勤務時間の内外を問わず包括的に評価し、「教職調整額」(月例賃金の4%)を支給するものです。

 この法案成立の背景として、1966年以降教職員の時間外勤務が問題となったことがあげられます。その際に当局は、「命じてもいないのに、勝手に勤務しているのであるから、時間外勤務手当を支給する必要がない」として、労働基準法を一切無視した姿勢でただ働きを放置しました。

 そこで北教組をはじめ全国の教職員組合は、時間外勤務手当請求訴訟を起こし、次々と組合側が勝訴しました。その後の最高裁においても「教職員にも労基法37条は適用される」とした判決が出され、時間外手当請求の正当性が明らかになりました。

 追いつめられた文部省は、4%の「教職調整額」を支給することと引きかえに、時間外勤務手当を支給しないとするきわめて不当な法案をまとめました。日教組・北教組は、「給特法」に反対してたたかいましたが、1971年5月24日、法案は強行採決により可決されてしまいました。「給特法」制定当時の文部省調査では、教員の時間外勤務は週あたり平均1時間48分となっており、これをもとに「教職調整額」が算出され、月例賃金の約4%(月8時間程度に相当する額)となりました。

 日教組は、わずかな「教職員調整額」によって無定量・無制限の超勤が危惧されたことから文部省交渉を強化しました。その結果、文部省は、「原則時間外勤務は命じない」「命じる場合は『生徒の実習に関する業務』『学校行事に関する業務』『職員会議』『非常災害等やむを得ない場合に必要な業務』のいずれかに該当し、かつ『臨時又は緊急にやむを得ない必要があるときに限る』」などとする「規程」及び「事務次官通達」を発出しました。しかし、こうした「規程」「通達」があるにもかかわらず、現在、教員の時間外勤務は「給特法」制定当時の約10倍となっています。

 こうしたことから2017年、文科省は「学校が教員の長時間勤務に支えられている状況には限界がある」として、中央教育審議会に長時間勤務の改善策検討を諮問し、6月に審議が開始されました。

 道「給特条例」第7条では、「正規の勤務時間を超える勤務は、命じないものとする」としています。命じられるのは、右の限定4項目に限られ、それも「臨時又は緊急にやむを得ない必要があるときに限るものとする」とされています。

給特条例

 「給特条例」とは、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置条例」の略で、給特法制定時に北教組が道教委と交渉した内容を受け、条例化されたものです。

 その一方で、時間外勤務を命じても「給特法」第3条2項によって「教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない」とされていることから、時間外勤務に見合う手当は一切支給されません。

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 「給特法・条例」制定時、教職員に無制限・無定量の時間外勤務が強いられることを危惧した北教組は、道教委との交渉を強化し、1971年に「協定書」を締結しました。「協定書」は、「原則時間外勤務を命じない。やむを得ず命じる場合回復措置を行う」などの勤務条件の基本と、「勤務条件にかかわるすべての交渉は、道教委と北教組本部、地教委と北教組支部・支会、校長と北教組分会で行う」などの交渉のルールなどを定めたものです。これにより、時間外勤務は一定抑えられてきました。しかし、道教委が2008年に一方的に「協定書破棄」を通告して以降、教職員の時間外勤務は増加の一途をたどっています。加えて、文科省・道教委が改悪「学習指導要領」による授業時数増や「学力向上策」など競争と管理の教育施策を推し進めたことが、それに拍車をかけています。

協定書

 「協定書」は、1971年12月15日に北教組と道教委の間で締結されました。同時にこの「協定書」についての「覚書」も両者で取り交わされています。「協定書」「覚書」は、地方公務員法第55条にもとづき、①原則時間外勤務を命じないこと、②やむを得ず時間外勤務を命じる場合には回復措置を行うこと、③勤務条件にかかわることはすべて交渉事項とした上で、その際の各級の交渉当事者、などが確認されています。しかし、道教委は、2008年12月に北教組との合意のないまま一方的に「協定書」破棄を通告しました。

 そこで北教組は、現行法制下において「協定書」で保障されていた回復措置と同等の扱いを行うことができないか検討してきました。道教委交渉を強化した結果、時間外勤務を回復させる方法として「修学旅行の引率業務等に従事する道立学校職員の勤務時間の割振り等に関する要領」(以下「要領」)により、実質的な回復を措置させるようにしました。

 当初対象業務は、「修学旅行の引率業務」だけでしたが、北教組の粘り強い交渉により、徐々に対象業務は拡大しています。

 今年1月23日に地公三者と共に行った年末賃金確定闘争継続課題最終交渉、教育予算教育長交渉では、超勤解消に向けた施策として、道教委に「要領」を一部改正し、対象業務に「道立学校等における入学者選抜の業務」「保護者会やPTAの会議などにおける保護者や地域住民等に対する説明を行う業務」を新たに加えさせました。

 さらに、これまで「要領」が突発的業務に対応できず使いづらかったことから運用の改善を求め、「勤務の割振り決定時期」を「現行14日前から原則7日前」までとし、「業務の日程が直前に決まった場合については前日まで」とする、などの「要領」の改善を行うとの回答を引き出すことができました。

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 同様に制度化させた「週休日の振替等にかかわる振替期間の特例」(以下、「特例」)では、やむを得ず学校行事等を週休日に行った場合は、振替を措置することになっています。週休日に勤務せざるを得なくなった場合は後8週の期間で振り替えることができます。週休日に行った業務が授業や付随する業務、子どもの引率など「週休日の振替期間の特例」の対象である場合は、振替期間を長期休業期間及び学年末・学年始休業期間の末日まで延長できます。これらの制度を活用し、超勤を完全に回復することが大切です。

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 2016年より、「特例」の改正(人事委員会が定める4つの対象業務については、「4時間と3時間45分を合わせ7時間45分=1日とし、週休日とできる)を活用し、週休日の超過勤務を回復させるとともに、「振替期間の特例」を用いることと合わせて、「時間外勤務の解消」「教職員の健康及び福祉」に資するよう教育現場の実態に即した運用とするようとりくむことが重要です。

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